今回のお題
「竹成の五百羅漢さま」

むかしむかし、竹成のお寺の和尚さまの提案により、五百羅漢像を作ることになりました。
家族を亡くし、ひとりぼっちで暮らしている少年が、「わたしには、亡くなった妹や母や父の姿が、石の中に見える。石仏を彫らせて下さい」と訴え、聞き入れられました。
しかし少年は、父親の形見であるノミを手にとることもなく、来る日も来る日も、石を見つめ数年が経ちました。
ある日、突然ノミを手にし、「多くの人を見守ってくだされ」と言ったかと思うと、一気呵成に石を彫り、次々と3体の石仏を彫りあげました。 その後も「多くの人を見守ってくだされ」と言っては彫り続けました。少年はいつの間にか、年をとっていました。気がつけば五百余りの石仏ができていたのです。
少年が石の中に見た仏は、五百羅漢像として、今も多くの人を見守ってくださっています。